3つの「やめる」
同じ中退でも、扱いはまったく違います。まずどれに当たるかを確認してください。
1. 就職による中退
訓練の途中で就職が決まり、修了を待たずに働き始める場合です。
これは不利になりません。職業訓練は就職のための制度なので、途中で就職が決まるのは想定された出口です。訓練校の就職実績としてもプラスに数えられます。
雇用保険の受給資格があって所定給付日数が残っていれば、再就職手当の対象になることがあります。内定が出た時点でハローワークに相談してください。
2. やむを得ない事情による中退
本人や家族の病気、けが、介護、看護、転居など、続けたくても続けられない場合です。
証明書類を出すことで、自己都合とは別に扱われる場合があります。ただし判断はハローワークが行うので、自分で判断せず必ず相談してください。
3. 自己都合による退校
「思っていた内容と違った」「ついていけない」「面倒になった」といった理由での退校です。ここがいちばん影響が大きくなります。
自己都合でやめた場合に起きること
お金が止まる
- 職業訓練受講給付金……以降は支給されません。すでに受け取った分の返還は原則ありませんが、不正が認められた場合は返還と追加の納付を求められます。
- 失業手当の訓練延長給付……訓練を受けていることが前提の延長なので、やめると延長は終わります。所定給付日数が残っていなければそこで支給が終わります。
- 受講手当・通所手当……止まります。
次の訓練が受けにくくなる
職業訓練には、修了・中退の履歴が残ります。自己都合で中退した記録があると、次に別のコースを希望したときに、ハローワークが受講の必要性を認めにくくなることがあります。
また、公的職業訓練には前回の受講から一定期間を空ける必要があるというルールがあります。中退した場合もこの期間の計算に含まれるのが一般的です。詳細は窓口で確認してください。
テキスト代は戻らない
すでに支払ったテキスト代・教材費は、原則として返金されません。訓練校の規定によります。
続けられそうにないと感じたら、黙って行かなくなるのがいちばんまずい対応です。無断欠席が続くと、やむを得ない事情があっても自己都合として処理されてしまいます。
先に訓練校の担当者とハローワークに相談してください。授業についていけないなら補講の相談ができることもありますし、事情によっては扱いが変わることもあります。
そもそも続けられるコースを選ぶ
中退の多くは、申し込む前に防げます。
- 訓練内容を読んでから応募する……コースページの「訓練内容」「訓練目標」に何を学ぶかが書いてあります。「思っていたのと違った」はここで防げます
- 通学時間を実際に測る……片道1時間半を数か月続けられるかを考えてください
- 説明会や見学に行く……開催されるコースがあります。コースページの「説明会」欄を確認してください
- 訓練時間を確認する……9時30分〜16時といった時間が数か月続きます。家庭の予定と合うか確認してください
- 託児が必要なら事前に相談する……託児サービスの有無はコースページに載せていますが、受入先の空きがない場合もあります
選考の面接で「続けられるか」を丁寧に聞かれるのは、訓練校の側も中退を減らしたいからです。選考で見られることもあわせて読んでください。