IT系訓練で取れる資格と就職先

「IT・Web」とひとくくりにされている訓練コースも、中身はWeb制作・プログラミング・ネットワークインフラの3系統に分かれます。どれを選ぶかで、取れる資格も就職先も変わります。この記事では系統ごとの違いを整理します。

この記事について 制度の説明は厚生労働省と各労働局の公開資料をもとに、2026年9月9日時点の内容で書いています。運用の細かい部分は訓練校や地域によって違うことがあるので、実際の手続きの前にハローワークでご確認ください。

3つの系統

コース名を見ただけでは分かりにくいので、何を作れるようになるかで分けます。

1. Web制作系

コース名の例:Webデザイン科、Webサイト制作科、Webデザイン・企画広報実践科

学ぶのは HTML/CSS、Photoshop・Illustrator による画像加工、レスポンシブデザイン、WordPress でのサイト構築です。訓練の最後にポートフォリオ(作品集)を作るコースが多くあります。

2. プログラミング系

コース名の例:Webプログラミング科、Javaプログラマ養成科、アプリ開発科

Java、Python、PHP などの言語と、データベース(SQL)を学びます。Web制作系より期間が長く、6か月前後のコースが中心です。

3. ネットワーク・インフラ系

コース名の例:ネットワーク構築科、サーバー構築科、情報セキュリティ科

Linux、ネットワーク機器の設定、サーバー構築、セキュリティを学びます。手を動かして機器を触る比重が高い系統です。

迷ったときの分け方

見た目を作りたいならWeb制作系。仕組みを作りたいならプログラミング系。動かし続ける側にまわりたいならネットワーク系。

「パソコンが得意ではないが事務職に就きたい」という場合は、IT系ではなく事務・経理分野のOA系コースのほうが近いことが多いです。

取れる資格

コースページの「取得できる資格」に載っているものは、ほとんどが任意受験で受験料は自己負担です。系統ごとに評価されやすいものが違います。

Web制作系ウェブデザイン技能検定、Photoshop/Illustratorクリエイター能力認定試験、HTML5プロフェッショナル認定試験
プログラミング系基本情報技術者試験、Python3エンジニア認定基礎試験、Javaプログラミング能力認定試験
ネットワーク系CCNA、LPIC/LinuC、情報セキュリティマネジメント試験
共通の入口ITパスポート試験

資格の重みは系統によって差があります。ネットワーク系は資格がそのまま評価されやすい一方、Web制作系は資格よりポートフォリオの中身を見られます。プログラミング系はその中間で、基本情報技術者は持っていると書類が通りやすくなります。

想定される就職先

  • Web制作系……Web制作会社の制作アシスタント、一般企業の広報・EC担当、印刷会社
  • プログラミング系……システム開発会社のプログラマ、社内システム部門
  • ネットワーク系……インフラ運用・監視、社内情報システム、通信工事関連

各コースページに、その訓練校が実際に想定している就職先が載っています。地域によって求人の構成が違うので、そちらを見るほうが確実です。あわせて「この訓練機関の過去の実績」の就職率も参考になります。

正直に書いておくこと

3〜6か月の訓練で即戦力のエンジニアになれる、ということはありません。訓練で身につくのは入口に立つための基礎です。

そのうえで、訓練を就職につなげている人には共通点があります。

  • 訓練中に手を動かして自分の作品や成果物を残している
  • 訓練の後半から実際に応募を始めている
  • 未経験可の求人から入って、働きながら次を目指している

訓練校に直接届く求人もあるので、就職支援の担当者に早めに相談してください。

まとめ

  • IT系は Web制作/プログラミング/ネットワーク・インフラ の3系統に分かれる
  • Web制作は成果物(ポートフォリオ)が採用の判断材料になる
  • ネットワーク系は資格(CCNA、LPIC)が評価されやすい
  • 訓練だけで即戦力にはならない。最初の一歩をどこに置くかを決める制度

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