オンラインのコースは121件、約5%
当サイトでは、訓練種別やコース名に「eラーニング」「オンライン」などとあるコースをオンライン受講のコースとしてまとめています。募集中の2,304件のうち、該当するのは121件でした。
| 求職者支援訓練 | 96件 |
|---|---|
| 公共職業訓練(離職者訓練) | 25件 |
| うちeラーニングコース | 116件 |
| コース名に「オンライン」 | 4件 |
121件は42都道府県に分かれています。ただ、中身を見ると同じ名前のコースが複数の県に登録されていることが多く、コース名の種類は54、実施事業者は34社でした。上位2社だけで50件(41%)を占めます。「件数の割に選択肢は多くない」と考えておくのが実態に近いと思います。
なお、判定はコース名と種別の文字で行っているため、名前に「通信」を含む通学の電気系コースが1件混ざっています。一覧を見るときは、各コースページの内容まで確認してください。
分野はIT・Webと事務に集中
| IT・Web | 76件(63%) |
|---|---|
| 事務・経理 | 34件(28%) |
| デザイン・DTP | 4件 |
| その他 | 3件 |
| 医療事務 | 2件 |
| 建築・CAD | 1件 |
パソコンで完結する分野に9割が集中しています。通学のコースでは多い製造・ものづくり(462件)や介護・福祉(129件)、美容・理容(36件)は、オンラインでは0件でした。実技に機械や人の身体が要る分野は、今のところ通学が前提です。
IT・Webの中身は、Webデザインとサイト制作、プログラミング、生成AIやデジタルマーケティングを組み合わせたものが目立ちます。系統ごとの違いはIT系訓練で取れる資格と就職先にまとめています。
誰でも受けられるわけではない
実データでも、オンラインの求職者支援訓練96件のうち94件は、「対象者」の欄に育児・介護中の人などの条件が書かれていました。「通学が面倒だから」だけでは対象にならない可能性があります。自分が当てはまるかどうかは、ハローワークの窓口で判断されます。
公共職業訓練のeラーニング25件は書き方がばらばらで、同じような条件を書いているのは12件でした。残りは「Zoomの基本操作ができる方」など、スキル面の条件だけのものもあります。
受け方:時間は自由、ただし管理は厳しい
121件のうち101件は、訓練時間が「00:00〜23:59」などと表示されています。決まった時間割がなく、自分のペースで動画教材を見る形式だからです。
ただし自由なぶん、ルールがあります。滋賀労働局のリーフレットには次のように書かれています。
- 受講時間は動画教材を視聴した時間の積み上げ。自習など、動画を見ていない時間は受講時間にならない
- 週に1度の習得度確認テストで、80%を連続3回下回ると退校処分
- 決められた日時に週1度、受講状況などを確認する「対面指導」を受ける必要がある
通学より「ひとりで続ける力」が必要な形式です。途中でやめた場合の扱いは訓練を途中でやめるとどうなるかを参照してください。
パソコンと通信環境は基本的に自前
「対象者」の欄を見ると、86件がパソコンについて、59件が通信費について触れていました。Windowsのバージョンや、カメラ・マイク付きであることまで指定するコースもあります。
コース内容や対象者の欄でパソコンの貸出に触れているのは30件でした。内訳は有料での貸出が21件、無料での貸出が8件、貸出なしが1件です。貸出があっても有料のことが多いので、手元にパソコンがない人は、費用も含めて申し込む前に確認してください。
期間は長め、自己負担も高め
同じ求職者支援訓練どうしで、オンラインと通学を比べました。
| オンライン(96件) | 通学(464件) | |
|---|---|---|
| 期間の中央値 | 6か月 | 4か月 |
| 総訓練時間の中央値 | 491時間 | 336時間 |
| 自己負担額の中央値 | 20,760円 | 10,565円 |
オンラインの求職者支援訓練は96件中61件が6か月コースです。自己負担額は中央値20,760円で、3万円以上が37件(39%)ありました。最大は86,880円です。通学の求職者支援訓練の中央値10,565円のおよそ2倍で、3万円以上の37件は、すべて金額の表示が「テキスト代等」「テキスト代〇円ほか」となっていて、テキスト代以外の費用も含まれています(金額の傾向は自己負担額の比較も参照)。一方で0円のコースも19件ありました。
公共職業訓練のeラーニング25件は、3か月コースが14件と短めで、自己負担額の中央値は14,080円でした。
就職率は通学とほぼ同じ
訓練機関の過去の就職率が公表されているコースで、最新年度の値を比べました。オンラインの求職者支援訓練(46件)の中央値は78%、通学の求職者支援訓練(420件)は80%です。大きな差はありません。ただしオンラインは121件中74件に実績の数字がなく、比べられる件数自体が少ない点に注意してください。読み方は就職率の読み方で説明しています。
一覧に出ない「併用型」も40件ある
当サイトのオンライン一覧には入っていませんが、コース内容の欄に【オンライン対応コース】と書かれた通学とオンラインの併用型が40件(22都道府県)ありました。38件が求職者支援訓練です。
オンラインの割合を書いている35件を見ると、2%から79%まで大きく開いています。「オンライン対応」とあっても、ほとんど通学のコースもあります。eラーニングの対象条件に当てはまらない人は、こちらが現実的な選択肢になるかもしれません。地元のコース一覧で、内容の欄まで見てください。
申し込みと給付金
申し込みは通学のコースと同じく、最寄りのハローワークです。鳥取労働局の案内ページでは、eラーニングコースは全国各地から受講可能で、一定の要件を満たせば職業訓練受講給付金を受けながら受講できると案内されています。給付金の条件はこちらにまとめました。
募集中121件の締切は、9月中が46件、10月が40件、11月が33件です。締切から逆算した準備は申し込みの流れを参考にしてください。
まとめると
自宅で受けられる職業訓練は、IT・事務系を学びたい人で、育児・介護などの事情がある人には有力な選択肢です。ただし対象者の条件があり、パソコンと通信環境を自分で用意し、ひとりで進める必要があります。まずはオンラインのコース一覧で候補を見て、自分が対象になるかをハローワークで相談してください。